この記事では、左手だけじゃなく、右手もフルに使ってフィンガリングするエイトフィンガーについて書いています。
タッピングと言えばエディー・バン・ヘイレン式の右手人差し指だけでタップする「ライトハンド奏法」が有名ですが、どうせなら人差し指だけじゃなく、他の3本の指もフルに使ってタッピングしてみませんか?っていうご提案です。
「なんか難しそう」とか「使う場所がない」とか好き嫌いの分かれるタッピング奏法ですが、まだまだいろんな可能性がある奏法です。
入門編として優しい練習メニューも用意しましたので、この機会にタッピング奏法を強化してみてはいかがでしょうか?
エイトフィンガーとは?両手タッピングとは?
厳密な定義って言うのは無いんですが、1本の弦に対して人差し指だけで、タップするのがエディーバンヘイレンの必殺技「ライトハンド」(4分あたりの「イラプション」のタッピングが有名)
で、1本の弦に対して人差し指を含めて、他の指も使うのが「エイトフィンガー」って言います。
80年代ナイトレンジャーのギタリスト。ジェフ・ワトソンの必殺技として有名になった奏法っス。
ナイトレンジャーの「ロック・イン・アメリカ」のギターソロが有名ですね。
ライトハンドよりも、広いレンジで弾くことが出来るので、ライトハンドとは違うニュアンスが出ますね。
1本弦を両手複数の指でフィンガリングするのが「エイトフィンガー」
複数の弦を両手複数の指でタッピングするのが「両手タッピング」って呼ぶことが多いみたい。
タッピング入門に最適。ジョー・サトリアーニの「ミットナイト」を弾いてみる。
サトリアーニの「ミット・ナイト」も複数の指でタッピングしますが、これ「エイトフィンガー」っては呼ばないっス。両手タッピングとか言っちゃって。
まぁ、どうでもいいんですが両手でフィンガリングするものの総称を「タッピング」ってことですね。
ミュートの問題。
タッピングする上で問題になるのが不要な弦のミュートの仕方。
画像のように、タッピングするとこの部分が鳴ってしまうので、ミュートしたい所。
ハンカチなんかでヘッド部を縛ってミュートする方法もありますが、最近は楽器屋さんで「フレットラップ」ってデザインの良いミュートダンパーもありますねー
タッピングの名手ジェニファー・バトゥンは、ミュートダンパーを付けたり外したり出来る器具が取り付けてあるのが確認できます。
開放弦を使いたい時は、ダンパーをもち上げて、ミュートしたい時は、「ワンタッチ」でダンパーを下げるってのが確認できます。便利っスねー。
もう一人鬼才マイケル・アンジェロさんも、ミュートする器具(アンジェロ/ストリングダンパー)使ってて販売もしてたみたいですが、いちごメタル調べでは現在の販売は確認できませんでした。
誰か器用な方。このワンタッチでミュートしたり外したりする器具作ってくれないかなぁー。と日々思っております。
私もミュートダンパー自作してみましたので、興味のある方はご参考にどうぞ。
100円ショップでタッピングに必要なミュートダンパーを作ってみた。
基礎トレーニング。
まずは、8本指を全部使ってのクロマチックフレーズ。
まずこのフレーズが大基礎。右の指を鍛えていきます。
慣れてきたら更に、他の弦でもクロマチックしていきます。
しっかりクリーントーンで発音できるようにしましょう。
下降の方が難しいかも。プリングオフ気味に、弦を引っ搔くイメージで...
続いては、スケールトレーニング。
この3つが基礎トレーニングとします。
毎日少しずつでいいので、続けていきましょう。右手と左手が同じ音量で発音できれば、合格です。
複数の指でのタッピング練習入門曲として、サトリアーニの「ミットナイト」を推奨しますので、こちらもご参考にどうぞ。
タッピング入門に最適。ジョー・サトリアーニの「ミットナイト」を弾いてみる。
使い方は?
見た目も派手ですので、単純なフレーズを速いテンポで飛び道具的に使うのが効果的。
例えば、ジェフ・ベックの「スキャッター・ブレイン」風のフレーズを速いテンポでタッピングする。
バン・ヘイレンのライトハンドもそうですが、タッピングは単純なフレーズでも物凄いテンポで弾くと迫力が出ます。
もう一つアイデアとしては、スイープをタッピングするってやり方。
普通にスイープの型をタッピングじゃ意味ないので右手は高い音。左手は低い音って感じで...
低い音を左手でタップして、オクターブ上の音を右手でタッピング。通常のスィープでは弾くことができないワイドレンジのスイープですね。
トリッキーな感じを出したい時に使えそう。
こんな感じで、通常のフィンガリングでは不可能な、広い音域のフレーズを高速でタップすると、効果的っス。
Cメジャースケール。1ストリング6ノート表。
速弾きのフィンガリングでお馴染みの1弦に対して3音で弾くスケール練習。
これは教則本で、腐るほど見れるので割愛しますが、エイトフィンガーを使えば1弦に対して6音でスケールを駆け上がるパターンが作れます。
教則本では、あまり取り上げる事がないので今回書いてみました。エイトフィンガー練習の「おかず」にどうぞ。
ドリアンとかリディアンとか色んな名前が付いていますが(チャーチモードってヤツですね)譜面のヤツは100パーセント・ドレミファソラシドのCメジャースケールで出来ているよーん。
まとめ
好き嫌いの分かれるタッピング奏法ですが、左手だけじゃなく、右手の人差し指、更には右手左手すべての指をフルに活用すれば、ピッキングではできない超広域レンジのフレーズを使えるようになります。
取得するコツは、「難しそう」とか「特殊奏法」だ!って身構えてしまうと良くないです。
ぶっちゃけピッキング方が難しいってのが本当の所で、タッピングをする方なら良くお分かりかと思います。
サトリアーニの「ミットナイト」なんかも、ゆっくりテンポで弾いても良い感じの曲なので、タッピング=速弾きのテクニック!って捉えるよりも、チョーキングやビブラート同様に基礎テクニックとして日々のトレーニングに組み込みたいってのが今回のテーマっスねー。
最後にタッピング奏法の魅力に取りつかれたギタリスト。スタンリー・ジョーダンをご紹介。
なんかロン毛になっちゃって昔よりカッコイイ感じのスタンリーさんですが、相変わらずの妙技を見せてくれます。
ロック好きな方にお勧めなのが、レッド・ツェッペリンの「天国への階段」のカバーなんかが名演ですね。
クリーントーンでも、しっかりした音とが出せるのが凄いところ。
ピッキングでは表現出来ない繊細な強弱を使い分けれるのがこの方の持ち味で、ロックギタリストのタッピングのようなトリッキーな感じって無いですね。
もう普通にタッピング。ヤバいっス。ドヤ顔でやるロックギタリストとは違う凄さがありますねー。
いきなりスタンリーさんみたいには無理なので、サトリアーニの「ミット・ナイト」あたりから練習するといいと思います。
これをご参考にタッピング強化いかがでしょうか?
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