この記事では、裏コードについて書いています。
「裏コード」名前くらいは聞いたことあるけど、何のこっちゃわからん!とか、どうゆう風に使っていいのかわかんない!って方に解説します。
「裏コード」を理解すると単調なコード進行に、ひと味違う味付けが出来るようになります。
っいうか、もう知らない内に聴いていたり、弾いていたりする類のものなので、「なるほど!これはこの事か!」って感じになるのが、この記事の目的っス。
一から解きほぐせば難しいものではないので、簡単で便利にコードアレンジが出来るようになりますので、基礎知識として覚えておきたいところ。
そうですねー。サラッと友達に教えることが出来るといい感じですねー
裏コードとは、なにか?
裏があるということは、オモテがあるわけで...そもそも表コードは何なんスか?って話になります。
結論先に言いますとオモテは「ドミナント7」ってなります。?って方にさらに解説しますと...
コード進行の基礎となるダイアトニックコード表になります。キーがCなのでドレミファソラシドだけで出来た果汁100パーセント的なのコード表っス。
ダイアトニックコードの作り方や成り立ちについてはこちらの記事をご参考にどうぞ。
で、こいつらには、それぞれ役割がありまして、「トニック」「サブドミナント」「ドミナント」
で、オモテのコードとはこの、5番目のドミナント7の事を指します。
このドミナント7を裏コードに差し替えることでコードアレンジが出来るようになる!ってわけですねー
ドミナント7とは、なにか?
裏を知るには、オモテも知らにゃーいかんのでドミナント7もちょっと解説。
1番目のトニックが、ダイアトニックの王様なら、5番目ドミナント7は王女様って関係になります。4番目はサブドミナントで文字どうりドミナントを補佐する姫さまって役。
王女ドミナント7は1番目のトニック王に凄く行きたがる性質(他のコード達も皆Ⅰトニックに行きたがりますが...)がありまして、
キーがCでいうと...G7(不安定)-CM7(安定)ってコード進行をドミナントモーションっていいます。
もっと解かりやすく例えると...
腹減った(ドミナント以下D)ー食って満腹だ(トニック以下T)。ぶん殴りたい(D)ーぶん殴った(T)。キスをしたい(D)ーキスした(T)。って感じの欲求不満から欲求を満たす運動をドミナントモーションっていいます。これにサブドミナントを補佐させて...
FM7(ⅣM7)-G7(Ⅴ7)-CM7(ⅠM7)ってすると王道の終止形になります。スリーコード(F-G-C)ってヤツですね。
昨日から食ってないので(サブドミナナント以下SD)ー腹減った(D)―食って満腹だ(T)。アイツの顔が嫌だから(SD)ーぶん殴りたい(D)ーぶん殴った!(T)。可愛い子なので(SD)ーキスをしたい(D)ーキスした。(T)。
これが超基本の終止形(ケーデンス)になります。
ドミナント7欲求不満の原因の音程。トライトーン。
このドミナント7には不安定な感じを演出している音程が潜んでいます。
それは...
これ!この4弦3fのFと3弦4fのB!
これが増4度(減5度)で、最強の不協和音になります。フレット6個分で全音が3つ間隔空くので(トライトーン)って呼ばれます。
増4度(減5度)はヤバイ音程で、ルート音からオクターブ上を1対2の割合とするなら増4度は54対46と圧倒的に不協です。半音同士の音程もかなりの不協ですが、オクターブ上げて転回すると結構馴染みます。が!!
増4度はオクターブ上にひっくり返しても、同じ間隔になるので、ずっと不協のままって意味でも最強の不協和音と言えます。
この不協和音がイライラの原因でイライラから解放されたいが為に超安定の和音トニックに行きたがるって性質がある訳ですね。
超シンプルにするとドミナント7(G7)はFを半音下げてE。Bを半音上げてCに動かすと終止形になります。
この動きさえあればドミナントモーションは成立します。
が、これプラスベース音が完全5度(Gから下降してCに行く)か完全4度(Gから上昇してCに行くか)でトニックに動けば強力な、ドミナントモーションが完成します。この4度5度で動くベース音を強進行って言います。
最強の不協和音から協和音へ+ベース音の強進行っいう2つの武器を持つ、5番目のセブンスコードは超強力でⅤ7がトニックを支配しているって見方もできます。
つまりセブンスコードを見付ければ、その曲のキーが何なのか、わかるヒントになりますねー。
ドミナント7を裏コードに入れ替えてみる。
強進行で、トニックに進むベース音は超強力ですが、裏技で強力にトニックに行くベース音があります。
トニック音の半音上からトニックに行くベース音(導音)
裏コードの裏たる由縁はダイアトニックの外にある音だから裏なんでしょうね。
キーをCで見ると...
実際に弾き比べてみましょう。
はい。F-G7-Cってお馴染みのサブドミナントードミナントモーション。
で、裏コードに差し替えた F-D♭7-C このずり下げる感じの響き。これが裏コードの響きですねー。よく聞きますよね、この響きのコード進行。
このD♭7はG7と同様にFとBの増4度(減5度)の強力な不協和音を持っているので、聴こえ方は違えど、しっかりとドミナントモーションしてくれます。
超簡単にいうとトニックの半音上をセブンスコードにするとⅤ7の裏コードになる!
以上。この記事読んで頂いて、よくわかんねーなって方は、これだけ覚えてもらえればOKです。
簡単な話ですね。これだけの説明で友達に教えられます。
裏コードに差し替えてみよう。
FM7-G7-CM7のコード進行のFM7を代理コードのDm7にしたコード進行。
超使用頻度の高い「ツー・ファイブ・ワン」このファイブを裏コードしてみましょう。
ちなみにD-F-Cって動くベースラインは4度ー4度の強進行が2回続くので、正調のFサブドミナントーDドミナントーCトニック。ってラインよりも強力っスね。
正調よりもツー・ファイブ・ワンの方が人気者です。
おぉ...これもどっかでよく聞くコード進行っすね。こんな感じでⅤ7はダイアトニックコードにないⅡ♭7に書き換えることが出来ます。
これで一つコードアレンジの技が増えました。
これが出来るってことは「セカンダリードミナント」(二次ケーデンス)も裏に書き換えることができます。
簡単に「セカンダリードミナント」とは
全てのダイアトニックコードは自分のルート音のⅤ7を前方に呼ぶことができる!
簡単に言うと、全てのコードはⅤ7をダイアトニックコードの外から召喚出来ます。
この「セカンダリードミナント」も裏コード化できるので、極端な話ですと、こんなことも可能です。
これも、よく聞くパターンなんじゃないでか?
装飾っぽい感じで、半音ずり落ちて目的のコードに向かうやつ。
適当に半音ずり落ちてるだけ装飾と思ったら一応、理論的なコード進行でもあります。
最近まで知らなかったっス。
だんだん何でも有り!みたいな感じになって来ましたが、これを巧に入れ替えてアレンジ出来るようになればアレンジの達人になりますね。
4度圏表でみる裏コード。
ケーデンス(終止形)を読む時にとても便利な4度圏表。
4度の音程を右回りでグルグル回っている表なんですが...
つまりケーデンス(終止形)がグルグル回っている表でもありますねー。
さらに、もう1個左からの読むとツー・ファイブ・ワンも導けます。便利。
で、裏コードも簡単に導けます。
G7の対面にいるD♭が裏コードになりますねー。面白い。
つまり、この表の対面にある音名がすべて裏コードって風に読むことができます。
オマケに、同時に対面にある音程は増4度(減5度)の最強の不協和音を読む表にもなりますねー。
関係を、まとめるとこんな感じの表になります。
いやぁー4度圏表って本当にべんりっすねー
4度表について書いた記事もありますので、よろしければご覧ください。
【超便利】見つめるだけで音楽理論が良く分かる。4度圏表の使い方と覚え方。
まとめ
まとめると、
- 裏コードの表とはⅤ7の事で裏コードはⅡ♭7。これを好きに入れ替えてOK。
- つまりⅠトニックの半音上の音をセブンスコードにすればV7の裏コードになる!
- 広い意味で言えば、全てのコードのルート音の半音上をセブンスコードにしてその
コードの前に配置出来る。(セカンダリードミナントも裏コード化出来る。)
って感じです。
これだけ覚えておけば、ちょっとしたコードアレンジが出来るようになります。
闇雲にコードの5度上をセブンスコード化して前方に配置して裏・表で使っても、結構イイ感じになったりするので、自分の耳が「いいな!」って感じれば、いろんなアレンジが出来るようになります。
裏コードのサウンドの特徴は、半音ずり落ちて解決するって感じ。いろんな楽曲で聴くことがあると思います。
「あっ!今裏コードだ!」って気付けば上出来です。気付けることが出来ればそのコードを好きにアレンジすることができます。
他の楽器が表コードで自分が裏コードで演奏しても成立するのが面白いところなので、怖がらずにかましてみるとイイっス。
お試しあれ。
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