前回の続きで、自宅ギタリスト仲間のレベル5氏に教えてもらった「ザ・シュラプネル・イヤーズ」
この本見ながら、シュラプネルの音源を聴き漁ってるのが、楽しい今日この頃。
前回はビックネームのギタリストを中心に、シュラプネル入門的な10枚を選んでみました。
で、今回は好き嫌いは別として、とにかく「ぶっ飛んでる!」のを、10枚選んでみよーかなと、思っております。
- レベル5氏に聞いてみた!超絶技巧10枚選ぶとしたら?
- スティーブン・ロス 「MIDNIGHT DRIVE」(SH/1052)
- ダーレン・ハウスホールダー 「DARREN HOUSHOLDER」(SH/1060)
- バーンド・スタイドル 「PSYCHO ACOUSTIC OVERTURE」(SH/1054)
- トッド・デューン 「TODD DUANE」 (SH/1088)
- ロン・サール 「THE ADVENTURES OF BUMBLEFOOT」(SH/1078)
- レーサーX 「LIVE EXTREME VOLUME」(SH/1038)
- M・V・P 「TRUTH IN SHREDDING」(TC/4030)
- ジョージ・べラス 「TURN OF THE MILLENNIUM」(SH/1103)
- ヴィタリ・クープリ 「HIGH DEFINITION」(SH/1108)
- グレック・ハウ 「INTROSPECTION」 (SH/1064)
- まとめ
レベル5氏に聞いてみた!超絶技巧10枚選ぶとしたら?
私自身、90年前半位は速弾き物よく聴いていたんですが、90年後半以降は疎いんです。(他の音楽に興味行っちゃったんスね。)
そこで、今回膨大な音源を提供して下さった、リモート仲間のレベル5氏に、お勧めの「ぶっ飛び物」を選んでもらいました。
彼は生粋の速弾きマニアで、中学生時代(80年代後半)から、現在に至るまでシュラプネルに限らず古今東西の作品をコレクションしてた猛者なので、私よりも詳しいっス。(ギターも上手いの)
あーもしもし?
全部聴くの大変だからさぁ!
シュラプネル限定で超絶技巧でぶっ飛んでるの10枚教えて!!
今、思い浮かんだのがシュラプネルかどうか、わかんないからないので、帰ってから連絡します。
厳選もしたいので...
と、真面目なお答えが帰ってきました。楽しみっス。
Amazonの所をクリックすると、1曲辺り30秒のサンプルが無料で、試聴出来るので気になる作品をチェックするのにご利用ください。
で、数日後帰ってきた答えがこちら👇
スティーブン・ロス 「MIDNIGHT DRIVE」(SH/1052)
第10位 1991年のスティーブン・ロスのデビュー作です。
うーん。知らん。初めて聞く名前。
それもそのはずで、表立った活躍は2015年の2rdアルバムまで無く、地元ニュージャージーでスタジオワーク中心の活動ってお方です。
小気味よく明るい感じのハードロック系で、楽曲が意外にイイ。
プレイも余裕しゃくしゃくで、結構な難フレーズも涼しい感じで弾き倒してすのが、印象的な1枚っス。
私のベストトラック。
明るいハードロックチューンが好印象の#1「9 TO 5」と#2OVER THE EDGE」がカッコイイっス。
彼の速弾きの実力が垣間見れる#7「WARP」が聴きどころ。
ダーレン・ハウスホールダー 「DARREN HOUSHOLDER」(SH/1060)
第9位 92年のデビューアルバムで、この1stアルバムをシュラプネルで発表後にラヴ/ヘイトに加入(全米1を取ったこともあるバンドっス。)してすぐ脱退した後にシュラプネルで、93年と95年に再びソロアルバムをリリースしますが、出来がイイのは、この1stアルバム。
バークリー音大出身の秀才肌のギタリストで、ハードロック色強めのファンク・フュージョン系の速弾きギターアルバムって感じ。
私のベストトラック。
元気よく弾き倒す#1「CAKEWALK」もイイですが、カッティングギターが印象的な#2「NOODLE SURPRISE」や#8「RUBBERNECK」なんかがオススメ。
バーンド・スタイドル 「PSYCHO ACOUSTIC OVERTURE」(SH/1054)
第8位 ドイツ生まれで、シュラプネル初のアコギギタリストの1stソロアルバム。
ブリッジミュートで、ブリブリ弾き倒すスパニッシュギター風のアコギスタイルで、後ろにバックトラックが流れる中での高速ブリブリが印象的。
私のベストトラック。
ギター1本だけで録音されている#1「IRRLICHTER」や#5の「LA CAMPANELLA」がイイ。
トッド・デューン 「TODD DUANE」 (SH/1088)
第7位 テレキャスターのギタートーンが印象的な、トッド・デューンの95年の1stソロアルバム。
私のベストトラック。
ぶっ飛びスウィープが印象的な#1「POISON IVY」や後のエレクトロキューション風のコミカルな超絶技巧の#11「SCHIZPID」がヤバいっス。
この時点で、相当なテクニシャンですが、個人的には、このアルバムの後加入する超絶テクニカルバンドのエレクトロキューション250でさらに驚異的な、ぶっ飛びギタープレイを展開するトッド・デューンの方がオススメ。
最近聴いた中で一番気に入っているので、オマケで追加しておきます。ジャケットが素敵。
ロン・サール 「THE ADVENTURES OF BUMBLEFOOT」(SH/1078)
第6位 後にガンズ・アンド・ローゼスのギタリストに抜擢される、ロン・サールの95年の1stソロアルバム。
ハードロック、ファンク、フュージョン、様々な楽曲を驚異的なテクニックで、時にコミカルに弾き倒すプレイが印象的。
テクニックも凄いですが、アイデアも豊富で、例えば「指ぬき」(裁縫の時に針の頭を押すための指輪)を使ったスライドギターのようなトリッキーな奏法も魅力。
私のベストトラック。
どの楽曲のプレイもテクニックだけじゃなく、トリッキーなアイデアを入れた速弾きが印象的。#2「Orf」#6「Q Fever」なんかが本領発揮か。
レーサーX 「LIVE EXTREME VOLUME」(SH/1038)
第5位 ご存知ポール・ギルバート率いるレーサーXの88年のライヴアルバムで、ブルース・ブイエが加入してツインリード化し、スコット・トラヴィスがドラム(のちにジューダス・プリーストの「ペイン・キラー」で叩いてる)っていう充実のラインナップ。
私のベストトラック。
なんといっても#3「Bruce’sSolo」と#9「Paul’sSolo」の両ギタリストのソロタイムが聴きどころ。
特に#9は1番元気が良い時のポール・ギルバートを楽しむ事ができるトラックです。
M・V・P 「TRUTH IN SHREDDING」(TC/4030)
第4位 こちらは、シュラプネルの兄弟レーベル「トーン・センター」から2004年のリリース。(原盤は90年Legatoレコーズから)
知らないバンドのだなーって調べたらM・V・Pとはマーク・ヴァーニー・プロジェクトの略(注。マーク・ヴァーニーとマイク・ヴァーニーは別人物で、マークが兄。マイクが弟ってヤングギターに書いてあります。)で彼の発案によるフランク・ギャンバレとアラン・ホールズワースの共演プロジェクト名との事。
それにしても、フランク・ギャンバレはクソ上手い。エコノミーとスウィープピッキングを巧みに使い分けた高速演奏は、超クール。
私フュージョン系は疎いんで、何処の誰かはわからないんですが、バックを務めるドラム、ベース、キーボード陣の熱演も光ります。
私のベストトラック。
楽曲は、どフュージョンって感じでフランク・ギャンバレのスピードピッキングが冴える(全曲冴えてますが)#1「ROCKS」他のメンバーの演奏が充実している#4「NOT ETHIOPIA」なんかがイイっス。
ジョージ・べラス 「TURN OF THE MILLENNIUM」(SH/1103)
第3位 シュラプネル久々の本格派ネオクラギタリストの97年のデビューアルバム。
シュラプネル初のクラシカル系インスト第一号の、トニー・マカパインから11年後にデビューしたネオクラ系インストを比較すると、トニーが150キロのスピードボールだとすると、べラスは165キロ大谷級のスピードボールって感じの、かっ飛びの高速演奏が楽しめる1枚。
とにかく超速いネオクラシカル系のインストアルバムをお求めの方にオススメです。
私のベストトラック。
驚異的なスピードでクラシカルフレーズを連発する#1「TURN OF THE MILLENNIUM」とにかく速ぇー。
プログレ調の大作#3「EVER LASTING」なんかが聴きどころ。
ヴィタリ・クープリ 「HIGH DEFINITION」(SH/1108)
第2位 アーテンションのキーボード奏者ヴィタリ・クープリの97年の1stソロアルバム。
で、ギターは名手グレック・ハウってアルバムです。
フュージョンロックのイメージが強いグレック・ハウさんですが、ここではネオクラシカル系の高速プレイをガッツリ弾いています。
キーボードのヴィタリ・クープリも大変な名手で、2人がガップリ四つで繰り広げるバトルが聴きどころっス。
私のベストトラック。
2人のバトルが楽しめる#2「HIGH DEFINITION」やグレックが元気よく弾き倒している#4の「DIVIDED WORLD」辺りが聴きどころ。
グレック・ハウ 「INTROSPECTION」 (SH/1064)
第1位はグレック・ハウの93年の2rdアルバム。
1作目はロックベースのファンクやフュージョン系に、シュラプネル系のクラシカルな超絶テクを盛り込んだ中々珍味な作品でしたが、
本作は大人のロックフュージョン的なアルバムでありながら恐ろしくクソ上手いギターが乗っている傑作で、この後もシュラプネルで多数の作品をリリースし、低迷期に入るシュラプネルレーベルのエースとして、質の良い作品を量産するグレッグ・ハウさんであります。
スウィープ。レガーロ。フルピッキングにタッピングどれも高次元のプレイで、発音もクッキリハッキリ弾いて、それでいてクール。地味だけど。
私のベストトラック。
バックは大人のフュージョンロックですがギターは大人げなく弾き倒す#1 Junp Start がイイっス。
ブルースは退屈なのであまり好きじゃないけど#8 Pay As You Goは、とてもスリリングなブルースプレイを聴かせてくれます。
まとめ
名前も知らないギタリストもいたりして、中々勉強になるランキングっスねー。
レベル5氏によれば「シュラプネルに拘らなければ、まだまだ凄いのある」って話ですが、十分スゲーっス。目がまわりそう。
ネオクラシカル系、フュージョン系、HR/HM系バランスよく選定してもらったので、一気に10枚楽しく聴くことが出来ました。
グレック・ハウが1位2位って事ですが、同じギタリストなの?ってくらい違うスタイルなのが面白い所だし、名前も知らなかったスティーブン・ロスやジョージ・べラスが意外に良かったりと、まだまだ新たな発見があるシュラプネルレーベル。
って感じで👆全てのシュラプネル作品が網羅されているこの本はオススメで、だだ音源を聴くよりも楽しいっス。
にほんブログ村
にほんブログ村