【小ネタ】続・3弦ディミニッシュ・スウィープと「カプリス24」

ピッキングトレーニング

前回の3弦スウィープの見直し練習の補足と、楽しく練習出来る、課題曲をご紹介する記事です。

3弦スウィープをイングヴェイみたいに、バリバリ弾きたい!


ってのが究極の目標なんですが、速く弾くって事よりも、3弦スウィープのポジションを自由自在に使い回す!って所に重点を置いた練習内容がコチラの記事になります。


これも定番。ディミニッシュの3弦スウィープ。

前回の記事では、メジャースウィープとマイナースウィープのポジションを自由自在に使う練習をしましたが、このディミニッシュの3弦スウィープも重要。よく出て来ます。

注。赤字のC音をルートとしたのでCディミニッシュとしましたが、構成音が同じ短3度間隔なので構成音とルートとすれば、E♭のディミニッシュでもありG♭のディミニッシュでもありA(ダブル♭B)のディミニッシュでもあります。

ディミニシュ・スウィープの特徴は?

ディミニッシュのコード(dim7)を、バラバラに弾いた構成音になっておりまして、ルート音・短3度・減5度・減7度(長6度と同じですが、dimの7なのでダブル♭の減7度って読む方が、しっくりくる)ってなります。

で、最大の特徴は構成音の間隔がすべて、「フレット3つ分」つまり短3度の間隔で作られたスウィープになります。


こちらもメジャー・マイナー・スウィープと同じ様に、1ポジションだけじゃなく、4つのポジションで、転回させて練習します。

上昇するポジションの練習。
下降するポジションの練習。

ご覧の通り、4つのポジションって言っても押え方は一緒で、同じ押え方を3フレット間隔で移動すればイイだけです。

いちごメタル
いちごメタル

dim7コードで弾けば当然バッチリ決まりますが、マイナー系の曲ならどこで使ってもハマりやすいです。

ナチュラルマイナーやハーモニックマイナースケールのラインで弾いている途中に、このディミニッシュの3弦スウィープを1小節だけ挟んでやったりすると効果的っス。


メタル系では、割とお馴染みなフレーズっす。


メジャー・マイナーのスウィープ同様にディミニッシュの3弦スウィープも基本装備として練習しておきましょう。

雑学 いろいろあって分かりずらい!ディミニッシュの名称。

スウィープと関係ありませんが、ディミニッシュが出てきたので雑学を少々。


ディミニッシュのスウィープは短3度間隔の構成で、シンプルで分かりやすいんですが、ひと言でディミニッシュ!!って言っても名称が、色々ありまして非常に分かりにくい!!


「こんな違いがあるんだなぁ」って雑学程度に整理してみましょう。

コード編。dimとdim7とハーフディミニッシュの違いは?

3つとも、似ているので、まとめて「ディミニッシュ」って言っちゃう(海外ギタリストのインタビューに多いっス。)方もいます。


正確には、dimは、ルート音・短3度・減5度の3音のトライアドコードを指します。

注。Cm(♭5)と同じ。

で、文字道理3音のトライアドコードに減7度のセブンスを足した物を、dim7って言います。

通称「フル・ディミニッシュ」


減7度を足したdim7は、3弦スウィープの時に使う均等な、短3度積みのディミニッシュコード。ディミニッシュコードといえば、この減7度も足したdim7を差すことが多いです。

で、もう1個。通称「ハーフディミニッシュ」ってのがありまして、ルート音・短3度・減5度・ってきてここに半音上がった短7度が積まれた物を通称「ハーフ・ディミニッシュ」って言います。

通称「ハーフ・ディミニッシュ」

何てことはない。正式名称はm7(♭5)。マイナーセブン・フラットフィフツ。


つまり、m7(♭5)=「ハーフ・ディミニッシュ。の事です。


m7(♭5)は喋りにくいので、ハーフ・ディミニッシュって事なんでしょうか?


なので、通常のDim7は通称「フル・ディミニッシュ」って呼ぶ方もおります。


👆で表記する方もおります。ご注意ください。

スケール編。ディミニッシュ・スケールとコン・ディミ。

これもややこしい。


ジャズ・フュージョンなんかで流行り出した「コンビネーション・オブ・ディミニッシュ」


略して「コンディミ」。これは文字道理で、2つのディミニッシュ・コードが「コンビ」になっている構造のスケールです。


どういう事かといいますと...

オクターブ上に8音あるスケール。


音の並びが、半音・全音・半音・全音・半音・全音~って均等な並びになっているのが特徴です。

いちごメタル
いちごメタル

半音からスタートするので、「ハーフ・ステップディミニッシュ」とも言います。

で、一方のディミニッシュスケール。


実はこれも、ディミニッシュ・コードの「コンビ」でして、ディミニッシュ・コードの半音ずらしたコンビを「コン・ディミ」ってのに対して、ディミニッシュ・コードの全音ずらしたコンビを「ディミニッシュ・スケール」って言います。

あぁぁぁぁぁややこしい。


こちらは、全音・半音・全音・半音・全音・半音~って均等な並びのスケールになります。

いちごメタル
いちごメタル

全音からスタートする並びなので、ホール・ステップディミニッシュって言います。

まだ歴史が浅いスケールなのか、世界的に統一されていないようで、海外ではハーフ・ステップディミニッシュ。もしくはホール・ステップディミニッシュて呼ぶそうです。


日本では、半・全・半・全の型を「コンディミ」全・半・全・半の型を「ディミニッシュ・スケール」って区別されるようですので、注意しましょう。


まとめますと...


半・全・半・全の間隔のスケールを「コン・ディミ」もしくは「ハーフステップディミニッシュ


全・半・全・半の間隔のスケールを「ディミニッシュ・スケール」もしくは「ホールステップ・ディミニッシュ


って事でややこしいので雑学程度に、とどめておきます。

3弦スウィープの練習曲。24のカプリス。24-1変奏。

エクササイズだけじゃー飽きちゃうので、3弦スウィープを多用した、課題曲をご紹介。


バイオリンの技巧曲でニコロ・パガニーニ作「24のカプリス」から、24番目の第1変奏の曲のパートが3弦スウィープの練習に良いっス。

33秒~49秒の部分。

冒頭部のテーマは、メタル系のギタリストがよく取り上げる有名フレーズです。


この後に、でてくる第1変奏が今回のターゲット。

1拍目と、3拍目に出てくる装飾音的な3弦スウィープ。

「ちょこっと3弦スウィープ」はこんな感じの装飾音に使うと、とても有効で単純なメロディーでも聴きごたえのあるフレーズにしてくれます。

いちごメタル
いちごメタル

つまんないメロディーに「ちょこっと3弦スウィープ」を挟め込めばギターソロも見違えるほど豊かになりますので、活用してみましょう。



一応、五線譜の上に、フィンガリングナンバーを書いてみました。


かなり、結構変則的ですが、通しで弾いてみれば無駄のないフィンリングだと思います。

いちごメタル
いちごメタル

ストレッチしながら、指板にへばりつくようなイメージで、フィンガリングしていきます。

あと注意点は、装飾音スウィープをはっきり発音することに気を付けて。


スピードが速くなると「グシャグシャ」って感じになるので、ちゃんと和音感が出るように発音します。

まとめ

前回のメジャー・マイナーの3弦スウィープが出来る様になったら、今回の「ディミニッシュ」の3弦スウィープも修得してみましょう。


3弦スウィープは同じフレーズを繰り返す「シーケンスフレーズ」だけじゃなく、課題曲の「カプリス24」ように、装飾音として使うのも有効的。


単純なフレーズも3弦スウィープで、飾り付ければ見違えるほど良くなります。


ギターソロの作曲や、アドリブでチョロっと差し込んでやるとイイっすね。





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