前回は、キーボードの鍵盤を2つのブロックに分けて「ホールトーン」スケールを弾く練習術をご紹介しました。
この方法を使えば、簡単に12キーの「ホールトーン」スケールを弾く事が出来るんですが、ここからが本題で、今回は「メジャー・マイナー」スケールを12キーで自由自在に弾く!!ってのが目標になります。
白鍵盤だけのCメジャースケールだけじゃ、色んな曲弾けませんし、「ドレミファソラシド」が弾けないと「コード」も生成できないので、色んなキーで「ドレミ~」を弾く事が後々大事になります。
ギターだったらメジャースケールのポジション覚えて、フレット移動すれば簡単に12キー対応出来ますがキーボードだと、そうはいかない。
これが嫌でキーボード嫌いになるんですが、「ホールトーン」スケールを利用すれば12キーでの「メジャー・マイナー」も、簡単に弾きこなすことが出来る様になります。
「ホールトーン」からメジャースケールを作るには?
前回やった、1オクターブを左大陸・右大陸に分けて大陸を移動したら白から黒。または黒から白鍵盤に乗り換える事で、「ホールトーン」スケールを簡単に12キー弾く事が出来ました。
これが前回やった基本ルールになりますので、12キーどこでも「ホールトーン」スケールを淀みなく弾ける様してから、これから紹介するメジャースケールに取り掛かって下さい。
で、この「ホールトーン」基礎ルールを踏まえた上で、この呪文を唱えます。
3/4/1
これは鍵盤の枚数を意味しています。鍵盤3枚・鍵盤4枚・鍵盤1枚。
キーCだと分かりにくいので、例えばキーEで、メジャースケールを作ってみましょう。
「大陸に移動したら白・黒乗り換える!!」ってルールはそのままです。
1つ1つ乗り換えポイントを解説すると...
EからF#=大陸移動なので黒鍵盤F#に乗り換え。
G#からA=3枚鍵盤弾いたので白鍵盤に乗り換え。
BからC=大陸移動なので黒鍵盤に乗り換え。
D#からE=4枚弾いたので白に乗り換え。
1枚弾いてフィニッシュ。って乗り換えになります。
どうでしょう?
大陸移動のルールはそのままで、3枚弾いて乗り換え。4枚弾いて乗り換え。1枚弾いてフィニッシュ。
この方法なら、指定したキーのライン1か2に、3/4/1で乗り換えれば、詰まらずに「メジャースケール」を弾く事が出来るはず。
楽譜使ったり、全・全・半・全・全・全・半って数えるやり方よりも、スムーズに12キー対応出来る。
スケールを下降する時は、逆パターンなので、この呪文を唱えます。
ってなります。
このやり方を参考に、12キーのメジャースケールを弾きます。
左手でルートを弾いて、右手で呪文を唱えながら、Eメジャースケールを弾いて行きましょう。
確認。3/4/1の法則で、Cメジャースケールを弾いてみましょう。
白鍵盤だけ弾いてりゃ、勝手に「Cメジャースケール」になるので分かりにくいんですが、当然みなさんご存知の「ドレミファソラシド」Cメジャースケールも、この3/4/1の法則は当てはまります。
一応確認してみます。👇の図を参照。
Cメジャーは真っ白鍵盤の世界なので、3/4/1を意識しないでも弾けるんですが、意識して弾くと👆こんな感じ。
このようにキーによっては、白・白同士の乗り換えってのも出てきます。
とのかく、ライン1・2の「ホールトーン」の考え方がシッカリ理解して弾ければ、淀みなく12キー全てで、「メジャースケール」が簡単に弾ける様になります。
1日3分くらいでイイので、この「ホールトーン」を使った練習法でランダムに12キーで「メジャースケール」を弾いて練習しましょう。
2~3週間で、スラスラ12キー弾ける様になります。
結局は「反復と暗記かよ!」って話ですが、やっぱ練習の道では避けて通れない理屈っス。
でも、これなら「あみだくじ」っぽい感じで、スケールのラインが視覚で覚えられるので楽ちんです。
「ホールトーン」からマイナースケールを作るには?
このやり方を使えば、「ナチュラルマイナー」スケールも簡単に12キー弾くことが出来ます。
今度は、「2/3/3」って呪文を唱えると「ナチュラルマイナー」スケールを作る事が出来ます。
で、さっきと同じ要領でCで「ナチュラルマイナー」を弾いて見るとこんな感じ。👇
ルールは一緒で、「ホールトーン」の大陸移動のルールに、「2枚/3枚/3枚」の鍵盤乗り換えルールを上書きする感じで弾きます。
下降ラインも弾きましょう。
「ホールトーン」のメジャースケールが弾ける様になっていれば、このマイナーの3/3/2のラインも割と、簡単に弾くことが出来るはず。
気合い入れなくてイイので1日数分、「ホールトーン」のメジャー・マイナーを弾いて、このルールに慣れましょう。
数週間後には、スラスラと12キーでメジャー・マイナーを弾けるはず!!
自分でエクササイズ。練習フレーズを作ってみる。
ただスケールを行ったり来たりするだけじゃー「つまらん!」ので、この「ホールトーン」練習を踏まえた上で「練習フレーズ」を作ってみましょう。
自分で「気持ちイイ!」って感じるメロディーを数小節、作曲してみる!ってイメージ。
作ってみて「没頭」してる「集中」してる!って感じたらOK。
この感覚があれば、覚えも早くなります。
まず、エクササイズの基本形これ👇。
この際なので、五線譜の読み方も覚えちゃいましょう。
Cで始まるメジャースケール。白鍵盤だけの世界。
左手はCの音を4分で刻み、右手は「ドレミファソラシド」の上昇・下降を弾きます。
Cだけじゃなく、「ホールトーン」の法則を使ってランダムで12キー弾けるようにします。
苦手なキーがあれば、「そのキーを集中的に!!」
もう1つは、3/3/2の「ナチュラルマイナー」
五線譜をみると♭が3つ付いています。
Cmは♭が3つ付くスケールなので、通常は五線譜の最初に♭3つ記します。これを「調号」って言います。
みんなが大嫌いなヤツです。これで私も五線譜が嫌いになりましたが...
これを機に「調号」を覚えてみっか!!って方はこちら👇
勉強すると「調号」面白いんですが、とりあえず「調号」は置いといて...
EX-1・2の2つを基に自分の練習曲を作ってみましょう。
私が「作曲」した!!ってと大袈裟ですが(よくある凡庸なフレーズっス。)、弾いて気持ちイイって感じたフレーズを紹介します。
例えば、単純に右手はそのままで、左手のベースラインを下降してみたり...
マイナーでも下降してみたり...
こんな感じで、ベースラインを動かして作ってみる。
この自分で作ったフレーズを五線譜に書いて記録すると、なおよろしい。
せいぜい4小節ぐらいなので、チャレンジしましょう。
手書きでもイイし、パソコンあるならミューズスコアに書いて保存したり、ミューズスコアで先に作ってキーボードで弾いてもイイっすね。
五線譜の読み書き練習にもなります。
まぁ、硬い事言わず「スケール」外しちゃってもイイので、自由に動かして、気持ちイイ所を見つけて下さい。
私のオススメは右手を3~4音に固定して、左手のベースラインを動かすパターンが好き。
個人的には、メジャーよりも、マイナーの方が好きだ。
固い事言わず、右手はマイナースケールで、左手は何を弾いてもOKって事だと、ベースライン半音下りは定番っすね。
意外に、イイのが、右手はメジャースケールで左手はマイナースケールの組み合わせ。
👆これなんかは、ギターじゃ発想出来ない作りですなぁ。面白い。
いかがでしょうか?
遊びながら練習曲を作って、楽譜に書くっていう作戦です。
これなら楽しく練習出来るので、ギタリストがユルくキーボード入門するのに最適なんじゃないかしら?
まとめ
「ホールトーン」を使ったメジャー・マイナースケールの習得術。
これなら、簡単に12キー弾きこなす事が出来るんですが、初心者さんはもちろん、上級者使える技で、上書きする3/4/1の数字を変えれば、ドリアン・フリジアン・リディアン・ミクソリディアン・ロクリアンってチャーチモードにも対応出来ます。
それはともかく、主眼は「楽してキーボードを弾きたい!」って事です。
挫折しがちな、12キーのメジャー・マイナーを簡単に弾きこなせば、次のコード弾きの習得もスムーズに行きます。
ここまで出来れば、好きな曲をキーボードでチョット弾けるはず。
「ホールトーン」練習でメジャー・マイナー弾けるようになったら、本買って好きな曲弾いてみましょう。
ガチで弾けなくても全然OKで、チョット弾ければ音楽理論の理解も深まりますし、五線譜の読み書きも練習できるので、ギタリストがキーボードの練習をしても「やって損無し!!」と思います。
例えば、ギタリストがギターで曲を作るのに、行き詰まった時なんかに、キーボード引っ張り出して、この「ホールトーン」のメジャー・マイナーを駆使して作れば新しいアイデアが浮かぶんじゃないかなと!!
わたくし、1500円で買ったキーボードですが面白くなってきたので、チョットお高いキーボードが欲しいっス。
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