【脱パワーコード】嫌にならないテンション入門講座。

40歳から始める音楽理論

この記事では、コードに付加されるテンションコードの基礎知識について書いています。

私もそうなんですが、メタラーの方ですとテンションコードって「どうせ音ハードに歪ませちゃうから覚えてなくても...」とか、「ジャズのコードで難しいそうだから...」ってなりがちですねー。


ほとんどアレルギーのような感じでテンションコードが嫌いって方も多いのではないでしょうか。


メタル系でもクリーントーンのアルペジオなんかで、知らない内にテンション使ってたりしてるんで、決して覚えてても無駄にはなりませんので、これを機会に1からテンション覚えましょうか?って提案の記事です。

いちごメタル
いちごメタル

私もテンション苦手ですが、運指トレーニングの1つだと思って最近取り組んでいます。そしたらだんだん面白くなってきて...今までテンションアレルギーだったんですが、それも直ってきました。

テンションとは?

まずは、ド・レ・ミ・ファ・ソ・ラ・シ・ド・からコードを作ってみましょう。

基になる音から1個飛ばしで、音を重ねていきます。


ド・ミ・ソ(1度・長3度・完全5度)の3音積みのコードをトライアドコード。シ・(長7度)のセブンスまで積んだ4声和音までが、基礎コード(ベーシックコード)になります。

脱パワーコード!!ダイアトニックコード入門

で、ここから先さらに1個飛ばしで積むコードをテンションって言います。コード表でみると、この部分!の9とか11とか13ってのがテンションになります。

コードの具材を全部入れると響きが悪くなるので、完全5度の音程は省略するのがギターではベターかと。

基になる音(ここではC)の1オクターブ上のレ(Dね)が9th(ナインス)で、さらに1個飛ばしたファ(F)を11th(イレブン)さらに1個飛ばしたラ(A)を13th(サーティー)って言います。


つまりは、レ=2度=9度(9thナインス)で、ファ=4度=(11thイレブン)で、ラ=6度=13度(13thサーティー)って事と同じだってことになります。


いちごメタル
いちごメタル

ラーメンで例えるなら、1度は汁。3度が麺。5度がチャーシュー。7度がネギ。で、ここまでが基本メニューで、9度がバター。11度が煮卵。13度が角煮って感じの基本コードにトッピングする具材的なイメージです。

はい。ラーメンはトッピング全部乗せでも、おいしいですがコードの世界では、胃もたれ(全部乗せたらノイジー)するので、5度を省略したり、1度をベーシストに任せて省略したりして、同時発音は3~5音くらいでまとめると、美味しく響いてくれます。

ナチュラルテンションとは?

ド・レ・ミ・ファ・ソ・ラ・シ・ドってスケールの中だけでテンションをトッピングする物をナチュラルテンションって言います。

C△7(11)はアヴォイドノート(禁止音)ってなっていますが、あまり気にしなくてもよいと思います。

果汁100パーセント的な感じで、変な響きは少ないです。(アヴォイドノートはキツイ響きですが...)

オルタードテンションとは?

逆にスケールの音以外をトッピングしたものを、オルタードテンションって言います。


我々ロックギタリストにとってお馴染みの「ジミヘン・コード」○7(9♯)は、典型的なオルタードテンションですねー。

このG7はキーがCの時の5番目の音Ⅴ7。

セブンスコードにナインス。これだとナチュラルですが半音上げて9♯にした時にはオルタードテンションってなります。ナチュラルテンションを改造するイメージです。


ちなみに、この9♯はオクターブ下げると=短3度になりまして、なんとこのコード長3度と短3度が同居。つまりメジャーマイナーが同時に響いてる不思議なコードでもあります。


クラシックでは響き悪いですが、ロックギターやファンクだと不思議とハマりまして、不安定な響きなのでⅤ7ドミナントでハマりそうなんですが、ジミ・ヘンはⅠトニックとして、しれっと違和感無くはめ込んでいます。面白い。


こんな感じで、響きが合えば何でもアリ!ってのがオルタードテンションの特徴でありますね。ジャズの世界では皆さん、このオルタードテンションに命をかけている!ってくらい複雑な響きのコードを使っております。

また時代やジャンルによって、有りか無しか分かれるところが面白いところ。


ですので、アヴォイドノートも自分が良い!って思えば全然OKで、禁止音って言い方は個人的には好きくないです。はい。

アヴォイドノートとは?

なので、アヴォイドノートはあまり気にしなくてよいのですが、頭の片隅に知識として覚えておいてください。入門段階でガチで覚えると混乱しますからね。


コードの中にある音程が9♭の間隔にある音程。つまりオクターブ+半音=半音13フレット分の位置にある音をアヴォイドノートって言います。

ナチュラルテンションの中にも結構あります。


スケール内にあるナチュラルテンションの中にも存在していて、実際に弾いてみると、響きが微妙なヤツが、だいたいアヴォイドノートっスねー。


って、これぐらいの認識でロックギタリストは丁度いいのかなと。


テンションに慣れよう!9thをトッピングしてみよう。

雑学はこれぐらいにして、やはり実際に弾いてみるのが一番っス。


ダイアトニックコードに、9thを入れてみましょう。

この押さえ方だと、トッピングしにくいので5度を省略した5弦~3弦だけでダイアトニックコードをまず作ります。

注・Bm7(♭5)の5度(この場合は減5度)は重要な響きなので残します。


単純に9度(ナインス)をトッピングしてみましょう。

コードを弾く時に、ルート音からから見た9度のポジションを気にして常に弾いててみましょう。

何が言いたいかといいますと...

5弦にルート音を置いた時の9度の位置がコレ👇

つまりパワーコード(完全5度)ならメタル系ギタリストなら無意識で押さえられる!って感覚と同じように、9度の位置も覚えちゃいましょうって事です。


で、この9を1フレットあげれば♯9になりますし1フレット下げれば♭9になります。


この事に意識してコードにトッピングしてパラパラ弾いていけば自然と9の位置が覚えられるようになります。


好きな曲のコード進行に9度を突っ込んでみるといいですねー。9度は何でも合う感じです。

例えばこんな感じのコード進行を...Ⅳ-Ⅱm-Ⅲm-Ⅵm

このバレーコードで押さえたトライアド(3声和音)を、さっきのように5度を省略したセブンスコードと9をトッピングすると...

Em7(9)はスケールから外れるので、オルタードテンション。

どうでしょう?ガラっと変わるでしょ?


テンションアレルギーの方も少しは面白くなってきたんではないかと。

9thのナチュラルテンションをおぼえてみよう。

先ほどは、何も考えずに9thをトッピングしてみました。

ただ単に9をトッピングしただけのダイアトニックコード。
何となく、♯も♭も付かないただの9は、全部ナチュラルテンションだ!って思いがちですが、違います!!。

 

スケールの基になる音の位置によっては♭9もナチュラルテンションになるので注意。

1個ずつみてみましょう。


Ⅰ△7であるC△7の9(1オクターブ+全音=14フレット分)はD(レ)。なのでナチュラルテンション。


Ⅱm7であるDm7の9はE(ミ)。なのでナチュラルテンション。


Ⅲm7であるEm7の9はF#(ファ#)。これは、スケールから外れるので、オルタードテンションになります。(これはこれで、イイ響きです。)


なのでEm7のナチュラルテンション9は♭9(ファ)になります。


Ⅳ△7であるF△7の9はG(ソ)。なのでナチュラルテンション。


Ⅴ7であるG7の9はA(ラ)。なのでナチュラルテンション。


Ⅵm7であるAm7の9はB(シ)。なのでナチュラルテンション。


Ⅶm7(♭⁵)であるBm7(♭⁵)の9はC#。これはスケールから外れるので、オルタードテンション。


ナチュラルテンションはC(ド)なのでBm7(♭⁵)(♭9)ってなります。


つまり、ⅢとⅦだけ♭9がナチュラルテンションってなります。


スケールどうりに9をトッピングをトッピングした9のナチュラルテンション。ⅢとⅦが♭9になる。




まとめ

こんな感じで、ラーメンにトッピングする煮卵、白米にかけるふりかけ的なイメージでテンションを捉えると解かりやすいかなーと思います。


凡庸なコード進行でも、ちょっと9thをトッピングしただけで、彩りが豊かな響きになるので、テンション嫌いなメタラーの方も試して損はないはず!


覚えるコツはパワーコードの5度を押さえるが如く9度の位置(ポジション)を把握するイメージで、テンションコードを押さえていきましょう。


ポジションさえ把握しちゃえば、どんなコードにもトッピング出来るようになりますので、まずは、5度を省略したコードフォームを覚えて+トッピングって練習を運指トレーニングだと思って手癖にすると覚えやすいと思います。


お試しあれ。


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