前回は、難しい課題曲などで、挫折した時にやる「4指分離トレーニング」をご紹介しました。
基本、これで十分ですが、だんだん指が覚えてきて少々物足りないっス。
で、今回は、基本の3つのトレーニングよりも難易度を上げた、4指分離トレーニングをご紹介。
あくまでも、前回の基本3つのトレーニングが出来た上で取り組む。
練習のおかず的な「ちょい難しい4指分離トレーニング」って位置付け。
分離のトレーニングのマンネリ化を防ぐイメージで取り組んでいきましょう。
その1。持ち上がらない指を鍛える、4指分離トレーニング。
そもそも、4指分離トレーニングが上手くいかない原因の1つとして、「指を持ち上げる筋力が足りない」って事があげられます。
その筋力を上げる目的の指分離トレーニング。👇
👆2本の弦の最初はピッキングして、残りは「ハンマリング・オン」と「プリング・オフ」で弾いて行きます。
指の筋力が無いと、絶望的に音が全く出せないと思います。
指先で、「しっかり押し込む!(プリングオン)しっかりはじく!(ハンマリングオフ)」ってイメージで弾いて行きます。
「全然出来ない!!」って方は、トリルを使った指の筋トレから、始めるとイイでしょう。👇
その2。階段上り下り式の4指分離トレーニング。
一見すると複雑な感じですが、「階段の上り下り」をイメージすると覚えやすい運指パターンです。
👆弾いた音が、次の音と重ならないように注意。
なので、クリーントーンよりも、歪ませた音で弾くほうが、「分離しているかどうか」が分かりやすいっス。
👇逆パターンはこちら。
この「階段上り下り」のパターン。
実は正・逆ともにフィンガリングよりもピッキングの方が難しいかも。
オルタネイト・ピッキングで弾くんですが、不規則なパターンになるので大変。
ピッキングの修行と思って、ついでに鍛えていきましょう。
ポジションが把握出来たら、同じポジションで練習するんじゃなく、毎日違うポジション(ハイフレットorローフレット)で練習してみましょう。
その3。3点ポジションの弱点を克服する分離トレーニング
👇1本の弦に対して、3点のポジションでスケールを弾く、お馴染みのパターン。
👆速弾き系の基礎とも言える「スリーノート・パー・ストリングス」ってヤツ。
この3点ポジションで考えられる、運指パターンをエクササイズにする練習です。
例えば、6弦のポジションだと人・中・小指ってパターンですよね?
で、まずはココだけを切り取る。
👆リズムを取りやすくするため、1拍3連符で弾きます。
まぁこれは、簡単だわな。
これを限界のテンポ(弾けているか確認して)で練習。
で、これを次は中指からスタートするパターンで弾く。👇
👆が問題なく弾けるなら、次は小指スタートのパターンで弾く👇
👆これを3つとも、同じレベルで弾ければ合格って練習です。
注・この3つ。
弾いているうちに、同じフレーズに聴こえだしたらダメ。
3連の譜割を意識して、ちゃんと弾けば違うフレーズに聴こえます。
で、同じ要領で、これをリバースで3個エクササイズを作ります。👇
👆リバースの方が難しいっス。これで人・中・小指のパターンは終了。
で、この6個の中で苦手パターンを見つけて、集中的にトレーニングをしていきます。
こんな感じで1本の弦に対して、6パターンのエクササイズが作っていきます。👇
どのパターンも、同じレベルで操れる様に、苦手なパターンを潰していくイメージ。
テンポも限界を攻めていきます。
おまけ。3点ポジションでの「クロスズム」の練習。
この3点ポジションの弾き方には2つありまして、1つは先ほどのエクササイズの様に、1拍3連の4拍子で弾くパターン。
もう1つは4連(16分音符)の3拍子で弾くパターン。👇
👆この様に、同じフレーズでも割を変えれば聴こえ方が変わるリズムを「クロス・リズム」って言います。(クロスもひっくるめてポリリズムって言う場合もあり)
こちらは、速く弾く必要は無し。
「クロスリズム」の初期練習としても使えますが、速いテンポの練習で、右手と左手の同期が荒れてきた時に、ゆっくりテンポで同期を修正する時に使ってます。
「なんだかよくわからない!」って場合は、フレーズを言葉に変換すると分かりやすくなります。👇
👆3連で弾いたやつが「ヨシダ・ヨシダ・ヨシダ・ヨシダ」の4拍子で、これを同じスピードで「ヨシダヨ・シダヨシ・ダヨシダ」って言葉に変換するとわかりやすい。
メトロノーム無しでやると、比較的簡単。
メトロノームで4拍子を聴きながら、手は3拍子ってのが難しい。
👆この様にメトロノーム(もしくは、足で)を4拍子で取って、手(もしくは、口で)は3拍子(ヨシダヨ・シダヨシ・ダヨシダ)で、弾ければ合格です。
「ヨシダ・ヨシダ・ヨシダ・ヨシダ」も「ヨシダヨ・シダヨシ・ダヨシダ」もBPMは同じ。(口の動きは、同じスピード・同じ動き)
英語と日本語が同時にわかる「バイリンガル」の感覚で1小節のフレーズで3拍子と4拍子を同時に感じる感覚を養います。
これが「クロス・リズム」
逆のパターンもやれれば盤石で、今度はメトロノーム(足で)を3拍子で取って、手は4拍子。👇
👆「ヨシダヨ・シダヨシ・ダヨシダ」から「ヨシダ・ヨシダ・ヨシダ・ヨシダ」って弾くパターン。
頭の中が「こんがらがって」しまいますが、ハマると楽しい練習です。
👆クロスリズムに興味がある方はこちら。
余裕があったら試してみて。
まとめ
この記事を書くにあたって、4指分離トレーニングを調べてみたら、楽しくなっちゃって色んな練習パターンを詰め込んでしまいました。
前回の3つを中心にして今回の3つは飽きた時の対策練習って感じで、使うとよろしいのではないでしょうか?
個人的には、3番目の3音を使った練習がお気に入りで、最近はこればっかやっています。
自然と、3点ポジションの速弾き精度が上がっていきます。
指の分離トレーニングは、飽きやすくマンネリ化しやすいので、クロマチック系以外の違うパターンにしてみたり、「クロスリズム」にしてみたり色々工夫して、飽きないように練習したい!!ってのが今回のテーマっす。
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