コード進行。知っていても実際の使い方がよくわからない!って方にオススメの練習をご紹介。
世にある楽曲には、多種多様なコード進行がありますが、その中でも超有名な「ツー・ファイブ」。
この「ツー・ファイブ」進行を色んなバリエーションで、弾いて手癖にして自身の作曲やリハモ(コード進行を書き換える)に役立てようって作戦です。
「ツー・ファイブ」は古今東西あらゆるジャンルの楽曲に登場するコード進行なので是非覚えておきたい。そして使いこなしておきたいコード進行っス。
「ツー・ファイブ」って名前や、構造は何となく知っているけど使い方や、バリエーションはよく知らないって方多いのでは?
ツー・ファイブのバリエーションだけ知っていてれば、相当色んな事が出来るので、是非覚えてみましょう。
ツー・ファイブとは。
まずは、ダイアトニックコードの一覧表をみてみましょう。
ダイアトニックコードが?の方は、まずこの記事で予習してから「ツー・ファイブ」学びましょう。
7つのコードには、それぞれに役割(機能)とローマ字数で番号(ディグリー)が振ってあります。
で、超初歩的なコード進行にⅤ7ーⅠって進行があります。「起立(Ⅰ)ー礼(V7)ー着席(Ⅰ)」のサウンドでお馴染みのコード進行っス。
このV7からⅠに落ち着く動きを終止形(ケーデンス)とかドミナントモーションとか言います。
これだけだと寂しいので、更に「豪華版」としてサブドミナントを加えたⅣM7ーⅤ7ーⅠM7。サブドミナントからドミナントモーションっいう超王道のコード進行が完成されます。
で、このⅣサブドミナントをⅡのサブドミナントに交換すれば、ベースラインが更に力強くなるんじゃない?って事で出来たのが「ツー・ファイブ」っス。
いわゆる「スリーコード」のⅣ-Ⅴ-Ⅰで出来た、王道進行の改良型がⅡーⅤーⅠです。
ベースラインがDーGーCって4度(5度)で進行(強進行って言います)する実に力強くスムーズな土台のベースラインが完成するわけです。
かくしてⅡ-ⅤーⅠは、超王道のⅣーⅤーⅠよりも人気者となり、現在のポピュラー音楽に欠かせないコード進行の王者となったわけです。
Ⅱ-ⅤーⅠをギターで弾いてみよう。パターン1。
まずは弾いてみましょう。3声(トライアドコード)でもいいんですが、やはりここはセブンスも混ぜた4声で覚えたい。
Ⅰトニックを6弦に置いたパターンと5弦置いたパターンで、なるべくポジションが移動しないフィンガリングで考えてみました。
コードを3つ覚えるんじゃなくて、この3つを1個の「ケーデンスユニット」として覚えるイメージ。手癖にしちゃいましょう。
マイナー行きのⅡ-ⅤーⅠ パターン2。
メジャーもあれば、マイナーもあります。マイナーのダイアトニックコードをみてみましょう。
ナチュラルマイナーのⅤ番目ダイアトニックコードは、Vm7ですが、大概V7に書き換えられちゃうので注意。
なんで書き換えちゅうの?って解説は👇の記事をご参照くださいませ。
クリシェで覚える!3つのマイナーダイアトニックコード。使い方編。
マイナー行きのⅡ-Ⅴの特徴はメジャーだとⅡm7なのに対してマイナーはⅡm7♭5(ハーフディミニッシュ)になっているってトコ。
m7(♭5)って難しそうな名前ですが、なんてことない、m7の5度の音が半音下がっているだけですので、名前にビビらず、これもしっかり覚えちゃいましょう。
メタラーの方には馴染みがないコードですが、ハーフディミニッシュはよく出てくるコードなので是非この機会に、押さえ方を覚えておきましょう。
これも2種類、あまりポジション動かない運指で、ケーデンスユニットを作ってみました。
マイナー行きメジャー行き。混ぜて使ってもOKです。
コードアレンジする際に、メジャー行きのⅡ-Ⅴでは、Ⅱm7が定石ですが、Ⅱm7(♭5)に書き換えるのも有りっス。
上に乗っかるメロディー次第ってところもありますが、チョット濁りがあるサウンドや、メジャーに行くと見せかけて、「裏切る!」って感じの意外性を演出する時に使えます。
ダイアトニックコードから外れますが、アレンジの幅が広がるので、試す価値ありっス。
Ⅱ-ⅤのⅤを裏コードにしちゃうコード進行。 パターン3。
Ⅴ7を♭Ⅱ7(ドミナントの裏コード)に書き換えるのも常套手段なので、このパターンも是非覚えておきましょう。
【裏コードとは?】表と裏を使い分けてコード進行をアレンジしちゃおう。
Ⅴ7を裏コードに書き換えってなんか難しそうな気がしますが...
これも何てこと無いっス。トニックの半音上をセブンスコードにして、半音下がってトニックコードに着地するだけですね。
で、「ツー・ファイブ」のⅤを裏にすると、Ⅱから半音ずつずり下がる「ケーデンス・ユニット」が完成します。
ギターで弾くとこんな感じの「ケーデンスユニット」になります。
半音2回ズレる感じなので、意外に簡単で覚えやすいっス。
通常のツー・ファイブとは違う渋い感じの、響きになります。簡単なので、裏コードも必修コードとして覚えたい所。
4度圏表を使って、Ⅱ-Ⅴ-Ⅰと裏コードを読む。
音楽理論書で、よく出てくるこの表。
クラシック系の先生だと5度で回る5度圏表を使う傾向があり、ジャズ系の先生だと4度で回る4度圏表を使う傾向があります。
同じものなので、どちらを使ってもイイんですが「ケーデンスユニット」が読みやすいので、当サイトでは4度圏を推奨します。
どういう事?かといいますと...
右に1個回るとトニックコードに「終止形」するって性質がありまして、さらに...
Gの左隣のDから2回右に回すと、Ⅱ-Ⅴ-Ⅰのコード進行が読める様になります。便利。
右回りで、ケーデンスが回るので、4度圏のほうが見やすいって理由です。
さらに、裏コードを探す場合は、G7の反対側のラインをみると裏コードの♭Dが導ける様になります。
4度圏表をグルグル回せば、どんなキーでも簡単に「ケーデンスユニット」や「裏コード」が読めるので、練習のお供にこの4度圏を使うと便利。是非使ってみて。
色々な使い方が出来るので、4度圏に興味のある方はこちら👇の記事をどうぞ。
【超便利】見つめるだけで音楽理論が良く分かる。4度圏表の使い方と覚え方。
マイナー行きⅡーⅤのⅤを裏コードにしちゃう進行 パターン4
当然マイナー行きのⅡ-Ⅴも裏コードに出来るので、このパターンも覚えちゃいましょう。
例によってⅡがⅡm7(♭5)に置き換わります。
以上この4つの「ケーデンスユニット」の押さえ方を覚えてしまえば、後はキーに合わせて、この押さえ方をズラしてフィンガリングすれば、どのキーでも使える寸法です。便利。
まとめ
まずは、ここまで。
何だかよくわかんねーな。って方も取りあえず練習前のウォーミングアップとして、この4パターンを運指練習代わりに使うのも、イイっスねー。
「ツー・ファイブ」だけでも色んなバリエーションがあるんだなぁって感じでまず4つ覚えちましょう。
次回は「セカンダリードミナント」にこの4つの「ケーデンスユニット」をぶつけて、コード進行のアレンジを考えてみるって練習をやってみます。
【脱パワーコード】セカンダリー・ドミナントの「ツー・ファイブ」で楽々コードアレンジ術。
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