タッピング入門に最適。ジョー・サトリアーニの「ミットナイト」を弾いてみる。

タッピング

この記事では、初めてタッピングに挑戦する方に、オススメのエクササイズフレーズを紹介します。


このエクササイズを使って最終的には、サトリアーニの小曲「ミットナイト」を弾けるようにするのが目標です。


「ミットナイト」はサトリアーニの出世作「サーフィング・ウィズ・ジ・エイリアン」の9曲めに入っている、タッピングだけで出来た2分位の小曲なんですが、ゆっくりテンポで弾けば難易度も低いですし、むしろゆっくり弾いた方がいい曲なんじゃね?っ感じの曲です。

タッピング入門といえば、エディー・バン・ヘイレンの指1本で、「テロテロ~♪」ってハンマリングオン、プリングオフするライトハンド奏法が王道ですが、チョット退屈なエクササイズになりがちで、達成感も低い。


その点「ミットナイト」は、頑張れば出来る範囲の難易度で、まるっと2分弾けると、達成感も高いので入門編として、とてもいい課題曲だと思います。

いちごメタル
いちごメタル

強弱付けて表現すればとても良い曲で、ギターソロのかくし芸としても使える!のでタッピング嫌いな方にもぜひチャレンジして欲しい曲です。


タッピングする前の注意点。

タッピングをキレイな音で弾くにはまず、ヘッド側の弦をミュートする必要があります。

タップすると、どうしてもこの部分の不要な弦が鳴ってしまいますので、対策としては1フレット部分にハンカチやリストバンドなどを縛ってミュートをしましょう。


楽器屋さんに「フレットラップ」ってデザインが良いミュートアイテムもあります。

私は100円ショップの物を駆使して、自作でミュートダンパーを作ってみました。デザインがイマイチなのが難点っすね。


100円ショップでタッピングに必要なミュートダンパーを作ってみた。


ご参考になれば幸いです。

タッピングエクササイズ アルペジオ編。

まずこのアルペジオが基本パターンになります。

メトロノームを使って、リズムがヨレないように注意しましょう。


慣れてきたら次のパターン。

4弦11fの薬指の音が出にくい。シッカリ指で叩きましょう。

EX-1-aとEX-1-bを繋げて重点的にトレーニングしましょう。

指の第一関節と、第二関節を曲げて指の先で、タッピングするとシッカリした音が出ます。

指の腹じゃなくて、指先でタップ!


これがこの曲の基本パターンになりますし、使い慣れない右手の指の強化にも最適なエクササイズになりますねー。

前の音と次の音が繋がらないように!!繋がって和音なるのはNGです。指を素早く持ち上げて1音ずつ発音しましょう。

で、a-b-a-の次にEX-1-cになります。

aーb-a-c-a-と来て、EX-1-d。

a-d-と来てe-fと続きます。

再びa-b-a-と来て、g。

で、a-d-e-fと進みます。

この順でエクササイズすると、第一セクションが完成します。

タッピングエクササイズ 和音編。

つぎのセクションはリズミカルな和音のエクササイズ

コツは右手と左手のリズムを頭の中に覚えこませましょう。


ターター ターター タ―ター ターター

赤が左手青が右手でタップします。(分かりにくいかな?)このリズムパターンで終止進んでいきますので、シッカリ覚え込ませましょう。


リズムパターンに慣れてきたら、次にEX-2-bにいきましょう。


a-b-a-bで、リズムパターンに慣れてきたら、cーd-c-dって行きます。

e-f-e-fと、続きます。fが、ちょっと難しい。

1弦15fと3弦16fのタップが少々窮屈なので注意。

で、g-h-i-i と、続きます。

和音パターンの前半が完成しました。


このパターンでエクササイズします。


ポジション移動して後半の和音パターン。

タッピング エクササイズ 和音パターン その2

リズムパターンは前半と一緒です。


a-b-c-dで、順に上昇します。

e-fに進んで

e-a-e-aで、次にg-g

e-e

この順番でエクササイズすると、和音パターンのセクションが完成します。

タッピング エクササイズ スピードアルペジオ編。

エンディング部分のアルペジオ。基本パターンのアルペジオを短縮したようなパターンで指使いは、基本パターンとほぼ同じですね。


素早くポジション移動するエクササイズになっています。

a-b a-b a-b-a-bと来てc-c-d-d


スピードアップして盛り上げていきましょう!

e-f-f-fの所は全力でタッピングして終わります。

この順番でエクササイズすると、完成します。

最強の「ミットナイト」のカヴァーはコレだ。

「ミットナイト」練習するのに参考になる音源を紹介します。

90年代の「ギターマガジン」誌で奏法分析や、Q&Aコーナーを執筆していたJINMOの98年のアルバム「コントル・アタック・ベータ」の「ミットナイト」が素晴らしいです。


42フレットのギターを操り超絶技巧にして、変態系でマニアの間では有名な、鬼才ギタリストですがタッピングの名手でもあります。


この「ミットナイト」の演奏は、音色の美しさやタッピングの強弱の表現。あとタップのスピードの速さどれも素晴らしく、コレ聞いた後サトリアーニのバージョンはちょっとツラくなるほどの名演ですねー。

いちごメタル
いちごメタル

このアルバム。ギター1本だけで演奏されたアルバムで、パガニーニの24番をギターでアレンジした技巧曲など、ギター好きにとっては聴き所満載のアルバムなので、ぜひ機会があれば聴いてみて。

サウンドメイキング。

クリーントーンに、深めのリバーブとディレイを掛けると、いい雰囲気になります。

音が出にくいのでコンプレッサーを掛けたくなりますが、これはNG。

タッピングの強弱の表現ができなくなるので、大きい音が出るように自力でタップしましょう。

あと音にキラキラ感を出したいので、ほんの少しピッチシフターで1オクターブ上の音をミックスするといいですね。


JINMOバージョンのようにキラキラした感じになります。

まとめ

サトリアーニの「ミットナイト」は、タッピング入門に最適な曲なんですが、実際に弾いてみると、タッピングのイメージがだいぶ変わる曲じゃないでしょうか?


けして難しい奏法じゃないですし、バン・ヘイレンのような派手な飛び道具じゃないってのが学べる曲だと思います。


見た目が変わっている奏法なので、色物的な扱いされるタッピングですが「ミットナイト」のようにギター1本で弾くソロ曲の可能性ってまだまだあるんじゃないかなと。


あっ、すでにスタンリー・ジョーダンなんかは、もうタッピングが血肉化しちゃってますが。

天国への階段 by  スタンリー・ジョーダン 1991 (Stairway to Heaven by Stanley Jordan 1991)

あーでも映像みるとド派手な曲芸になちゃってますねー(笑)楽しい。

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