私の盟友で、リモートセッションするのにセッティングなどを教えて下さった「レベル5」さん。
実は、彼は中々の速弾きテクニシャンで、テクニカル系のギタリストに造詣が深い。
中学時代から、誰も知らんようなテクニカル系ギタリストを教えてもらいました。
で、色んな音源なんか教えてもらったんですが、音源だけじゃなく「教則本」もハンパないほど所有しておりまして...「教則本」にも造詣が深いっス。(ちなみに彼は津本幸司さんの教則本推しです。)
丁度、私スウィープの練習に励んでいたんで「レベル5」氏に...
なんかスウィープの練習で、面白い教則本ある?
スウィープの「定型文」的なのが一杯あるヤツがいいんだけど...
ジョー・スタンプの教材本が良いね。
定型文が一杯あるよ。
って事で紹介されたのがこちら👇
こちらは、海外版の教則本になるんですが(日本版はないんです。まさか海外物を勧められるとは思わなんだ)これが中々の秀逸な教則本で、2弦スウィープから始まって6弦のワイドレンジな「ぶっ飛び」大型スウィープの定型文が、一杯載っています。
で、今回はこの中から、他の教則本ではあまり取り上げられない「2本弦スウィープ」の練習法を紹介しようと思います。
ジョー・スタンプ Guitar Sweep picking & Arpeggios
その名もズバリ「ギター・スウィープピッキングとアルペジオ」
「ジョー・スタンプ」。いまいち知名度ありませんが、日本盤のCDも発売されて、私もたまたま4rdソロアルバムを持っておりました。
バークリー音大出身のギタリストで、作風は典型的なネオクラシカル系のメタル作品っすね。
日本盤出た時にチョットだけ速弾きマニアの間では評判になった方ですが、既にネオクラシカル系のメタルが下火になっていた頃なので、大活躍って感じのギタリストでは無かったと記憶しております。
バークリー音大で教鞭をふるう傍ら、ソロアルバムが数枚と2019年のグラハム・ボネット率いる「アルカトラス」のギタリストとして1枚アルバムを出したってあたりがチョット面白いキャリアで、「ヤングギター」なんかでも、見かけます。
1960年生まれなので、現在62歳ですって!!
結構ベテランさんです。
もちろん腕は立ちます。上手ですねぇ。
で、この教則本は、今時の教材本らしくCDやDVDなんかは付いていなくて、専用のウェブサイトにアクセスして、この教則本に載っているパスワードを入力すると、お手本の演奏をチャプターごとにダウンロード出来るって仕組み。
こんな感じで、サイトのプレイヤーを再生してお手本を聴く訳ですが、これが中々優秀でプレイを好きなテンポで再生出来て、キーの方も設定出来るのでダウンチューニングのギターで練習も苦にならない。
気になる所を「ループ」して繰り返し再生も出来ます。
中々便利で、使いやすい再生プレイヤーですね。
残念ながら、英文なので何書いてあるかよく分かりませんが、ある程度の音楽理論と速弾きギターの知識があれば気合で、何とか読めるんじゃないでしょうか?
ジョー・スタンプに学ぶ。2弦スウィープ練習。
スウィープ・ピッキングは、メタル系の速弾きテクニックの花形なので、教材本や「ヤングギター」で必ず取り上げられる練習ですが、この本は1冊まるまるスウィープピッキングだけに、こだわったのが面白い所。
で、普通は3本弦スウィープの3連から始まって5本弦スウィープの練習...ってパターンを踏むんですが、この本はあまり取り上げられない2本弦スウィープからの練習って形をとっております。
2本弦スウィープの名演と言えば、👆のヤツが有名ですが、5~6本弦スウィープに比べて地味なので、あんまり使う事が少ないテクっス。
しかし実際に練習してみると、派手さは無いですが(イングヴェイは派手に弾いてますが)、結構使えるテクニックでして、次のフレーズにつなぐ小回りの効くテクニックですので、是非覚えておきたい。「目から鱗」的な感じです。
2本弦スウィープ。大基礎練習。
基本はルート音・3度・5度の「トライアド」で構成されるパターンになります。
スウィープというよりは、エコノミーピッキングと言っていいでしょう。
2弦10fのAがルート音になりますので、フィンガリングを移動すれば、12音どこでも対応出来ます。
「2弦の各フレットの音名がわかんない!」って方は👆をご参照ください。
せっかくポジションを覚えていても、各フレットの音名が分かんないと、実践で使い物にならないので是非覚えておきたい所っス。
フィンガリングはシンプルなので、「ダ・ダウン」ってピッキングに慣れるのが「キモ」になります。
ジョー・スタンプは凄いスピードで弾きますが、遅くても全然使えますので、速弾き嫌いな方でも覚えておくと便利です。
3連系のバリエーションは...
で、16分のバリエーション。
シンプルで覚えやすいっス。
この3つのポジションを覚えれば「ダイアトニックコード」に対応できるようになります。
オルタネイトピッキングや3本弦スウィープでも弾くことが可能ですが、この「トライアド」は2本弦スウィープで弾く方が楽ちんです。
スピードアップもイージーなのでオススメ。
応用編。ダイアトニックで弾いてみる。
構成音は「トライアド」なので、横に動かして「ダイアトニックコード」の並びで弾いてみましょう。
これを使えば、簡単に「ネオクラシカル系」なフレーズが作れますねぇ。
「ダイアトニックコード」の序列が頭に入っている方は、👆のTAB譜を読まなくてもスラスラ弾けるはず。
さらに、2本弦スウィープは1弦2弦だけじゃなく、6弦5弦や5弦4弦って組み合わせも可能ですね。
👆お馴染みの3点ポジションのナチュラルマイナー。
これをルート音にして、「ダイアトニックコード」の2本弦スウィープを組むと...
これを使えば、「パワーコード」からの~2本弦スウィープ!!って感じで「リフ」作りにも役に立つ訳です。
このパターンも便利なので覚えておきたい所。
まとめ
こんな感じで、2本弦スウィープは以外に便利。
派手さは無いが、大型スイープの繋ぎや、「パワーコード絡みのリフ作り」なんかにも使えてって感じで、とても小回りの効くテクニックであります。
メタル系以外のギタリストでも使えるテクニックなので是非覚えてみて下さい。
もちろん「ジョー・スタンプ」の教則本には、みんな大好き「ぶっ飛びワイドレンジ」のスウィープも多数用意してあるので、スウィープを極めてみたい方にはオススメの教材本になっております。
あと、現在62歳のジョー・スタンプってのに少々驚きましたが、しっかり練習していれば60代の肉体でも余裕で「シュレッド・プレイ」は可能なんだなぁーって思いました。
俺もまだまだ上手くなれるかも。頑張ろ。
にほんブログ村
にほんブログ村