引き続き「テンションコード」の解説。
最近、9系のテンションコードをとにかく弾きまくって、テンションコードに慣れる練習をしております。
👆私のような、メタル好きギタリストは「テンションが苦手!!」って多いはず。
なので、「テンション・コードの練習」って考えるんじゃなく、「速弾きの練習」のウォーミングアップとして使う運指練習って考えで、9系の「ナチュラル・テンション」を毎日、練習スタート時に10分弾いております。
このウォーミングアップ時に使う「ナチュラル・テンション」とは、ドレミファソラシドのメジャースケールだけで作る、「果汁100%」的なテンションコードの事で、当ブログでは、「アヴォイド・ノート」も含めて弾く事を推奨しております。
👆で紹介した、〇7(#9)=ジミヘンコードのように、テンションは最終的にメジャースケールから外れて自由にトッピング出来る、「オルタード・テンション」に発展していきます。
とはいえ、自由にトッピングって言っても、どうやればいいのか...
小難しいスケールを組み込んで、「オルタード・テンション」を作るなんて面倒くさいし、お手軽な方法はないんか?
って方に今回はオススメ。
いままで勉強した「ナチュラル・テンション」を改造する、「お手軽プリセット」をご紹介します。
「ナチュラル・テンション」を改造する。
まずは、9・11・13の「ナチュラル・テンション」の一覧表。
👆これがダイアトニックコードにトッピング出来る「ナチュラル・テンション」。
これを丸っと覚えた上で、「アヴォイド・ノート」になる「テンションコード」を一覧を見ると...
👆無印のコードは、安全パイで赤△マークは、ちょっと苦味がある「テンションコード」って感じのイメージです。
「アヴォイド・ノート」を含むコードは、音楽理論の本やコードブックでは除外されたり「亡き者」扱いされるコード達ですが、前後のコード進行次第では、ちょっと挟み込むとイイ感じのサウンドになる可能性もあるので、「アヴォイド・ノート」は排除せず、まずは弾いてみて自分の美意識で、有か無しか決める事を、当ブログでは推奨します。
これからやる改造とは...
アヴォイドを含む「ナチュラル・テンション」は市販で売られている、どノーマルの自動車。
これじゃ面白くないので、ちょっとだけ、車高を低くしたり(シャコタンね)タイヤを大きいサイズにしてみたり...ってイメージ。
ちょっとだけ改造。
もとの車がなんだか分からない、ド派手な「カスタムカー」(オルタード・スケールなど各種難しいスケール)じゃなくノーマルベースのさりげない「カスタム」を目指す感じです。
「ナチュラル・テンション」のⅢm7(♭9)を改造。
ダイアトニック上に構成される、9thの「ナチュラル・テンション」👇
このⅢm7(♭9)をⅢm7(9)に改造してみる。
例えば前回のコード進行。
(♭9)を(9)に変えてやると...
♭9のアヴォイドが解消されて、「サラッ」っとした爽やかな響きに変わります。
個人的には、アヴォイド含みだけど(♭9)のちょっと苦い感じが好き!!
ですが、全体の曲調や個人のセンス次第なので、Ⅲm7(9)ってのも、もちろん有り。
こんな感じで、テンションをトッピングする際に、「ナチュラル・テンション」にだけに縛られる事なく「自由にトッピング出来ますよ」って例を紹介していきます。
「ナチュラル・テンション」のⅠM7(11)を改造してみる。
ダイアトニックコード上に構成される、11thの「ナチュラル・テンション」👇
このⅠM7(11)をⅠM7(#11)に改造してみる。
例えば、よくある「ツー・ファイブ・ワン」のエンディングに11thを差し込んだ例。
ⅠM7に(11)だと、本来解決するために、落ち着いた響きじゃなきゃいけない「Ⅰ」トニックなんですが、ⅠM7(11)は、Ⅰsus4と同じ響きなので、解決感がなくコレだとエンディングには、ちょっと使いずらいな。
そこでⅠの(11)を(#11)に変えてやると...
おぉ...これならエンディングで使うとイイ感じ...
「アルペジオ」弾いてあげれば、メロウでおしゃれな響きのエンディングに使えます。
「ナチュラル・テンション」のⅥm7(♭13)を改造してみる。
ダイアトニックコード上に構成される、13thの「ナチュラル・テンション」👇
例えば、こんなコード進行。
Cメジャー=Aマイナーの平行調なので、Ⅵm7をⅠm7としてみたAマイナーのコード進行。
6・5・4・5(マイナーなので、1・♭7・♭6ですが)っていう、よく出てくる「どマイナー」な進行。
ちょっと暗すぎて重いので、Ⅵm7(♭13)を13に変えてみる。
👆明るめのマイナーの曲調にしたい時に使ってみると良いかも。
「こっちの方が好きなので、これ採用!!」
って感じで(♭13)(13)を弾き比べて、自分で選択していくとイイでしょう。
「アヴォイド・ノート」だから、ダメ!!
じゃなく、弾き比べてどっちかいいか、自分のセンスで選ぶのが「アヴォイドノート」の付き合い方で、初めから排除しないのが今回のテーマでもあります。
まとめ。3つの改造には、共通のひみつがあります。
実は、先ほど紹介したⅢm7(♭9)から(9)・ⅠM7(11)から(#11)・Ⅵm7(♭13)から(13)って変更は、ポプュラーミュージックでは、よく使われる手法なんですが、この3つの改造には、ある共通の音の変更があります。
それは...
変更された音は、すべてFからF#の変更である。
つまり、メジャースケール上の完全4度の音程を半音あげてやる。
キーCで説明すると...
Em7(♭9)のFをF#にするとEm7(9)
CM7(11)のFをF#にするとCM7(#11)
Am7(♭13)のFをF#にするとAm7(13)
って仕掛けになっているんすね。👇
こうなうと、ファの#は...
ド・レ・ミ・ファ・ソ・ラ・シ・ドの第8番目のメンバーと言えるのではないでしょうか?
ドレミファソラシドの中で、ファの音を#(F#)させてる。
ファの#は、とても親和性があって、メジャースケールに紛れ込ませても違和感なく使える、「第8のメンバー」って感じ。
もっと言えば、ドレミファソラシドのファを#させると「リディアン」スケールになるので、「イオニアンスケール(メジャースケール)とリディアンスケールは相性が良い」って事なので、メロディーを作る時や、ギターソロの時、この2つのスケールを混ぜこぜで弾くと、より豊かなドレミファソラシドになりますよって話です。
ちょっと難しくなりましたが、今回、一番伝えたかったのは「F#はドレミファソラシドの第8のメンバー」なので、皆さん積極的に使ってみましょうねって話。
スケールをファの#にするも良し。「ダイアトニックコード」のFをF#するも良し。
って感じになるので、活用してみて。
にほんブログ村
にほんブログ村