私の大好きなユーチューバーの西尾知矢さんが、フィンガリング練習に「トリル練習」は有効だ！って指摘された動画をみました。
私も同感で、いろんな練習するよりもまず、ギター弾くのに必要な指の筋力を先に作っちゃった方が早く上達するんじゃね？って思っております。
西尾知矢さんの師匠にあたる、藤岡幹夫さん（大変な名人っスね）から教わったみたいですが、いろんな方も推奨してまして、私の記憶ですと、古い話ですが９０年代初めの「ギターマガジン」で名物コラムを担当してたジンモ氏も、この「トリル練習」を推奨しておりました。
で、👆の動画では、具体的な練習法については触れられてないので、私がよくやっているトリル練習のやり方を紹介してみようかなと思っています。
様々なトリルを使った「指の筋トレ特集」って感じの記事です。
「何から練習したらいいのかわからん！！」とか「日々の練習に行き詰まっている」って方のスランプ脱出の手掛かりなりますので、試してみてはいかがでしょうか？
トリル奏法とは？
トリル奏法とは、ピッキングを行わず、二つの音を「ハンマリングオン」と「プリングオフ」でレロレロレロレロ．．．って弾く奏法っス。
ブルースフレーズの装飾にチョロっと使ったり、トリルにド派手なアーミングを掛けて破壊的なサウンドを作ったり、トリルと同時に舌を「レロレロ．．．」するジミ・ヘンドリックスの得意技（？）としても有名。
簡単な技でして、まず人差し指を固定（３弦５ｆ）して薬指で、３弦７を「ハンマリングオン」
で、その薬指で、「プリングオフ」これを繰り返します。
指先で弦を押さえて、下方に引っ搔く感じで、弦をハジキます。（プリング・オフ）
クリーントーンで「レロレロ．．．」って感じです。筋力ないと２つの音が上手く発音できず弱々しいサウンドになるので注意。２つの音がはっきり聴こえる様に気を付けます。
これが、基本動作になりますのでまずは、ジミ・ヘンの様に「レロレロ．．．」してみて見てください。
トリル練習。初級編。
これは「ギターマガジン」の９１年５月号（たしか魅惑のウルトラ速弾き大作戦の記事）で、ジンモ氏が推奨していた方法で、まずストップウォッチを用意してます。
ちなみに、私のオススメはフィットネス・トレーニング系のタイマーアプリを使ってます。
全力でトリルしている時は、タイマーみる余裕が無いので、このアプリの様に音声でカウントダウンしてくれるのが便利です。（音声でカウントダウンされるとサボりずらくなりますしトリルだけに集中出来るようになります。）
で、先ほどの人差し指ー薬指のトリルを全速で３分間やりきります。
スピードが落ちてもOK。とにかく音が途切れないように3分間やりきります。
重要なのでもう一度。「とにかく３分やりきる！！」
どうでしょう?
血管がぶち切れそうになるんで、大変辛いですが頑張りましょう。
３分やり切ったら、1分間休憩を必ず取ります。（長くても短くてもダメで必ず１分ジャスト）
先ほどのアプリなら、３分トリルー１分休憩のラウンド設定も自在なので活用してみてください。
で、次は人差し指ー小指の組み合わせで、３分やりきります。
で、再び１分休憩。恐らく左手の手刀辺りがパンパンになっているはず。
この組み合わせは、一番指が動きやすいですね。
とにかく３分全速で！！
次は人差し指ー３弦開放の組み合わせで、３分トリルします。
意外に、この組み合わせも手強い。
これで、１５分。
ギター練習の前のウォーミングアップ用にしてしまえば毎日続けやすくなります。
とにかく毎日続ける事が大事っス。時間が無い時でも１５分だけなら続けられるはず！！
トリル練習 中級編。
1週間位続けていけば、だいぶ筋力も付いて３分トリルも楽になってきたはず。
実はここからが本番で、初級編だとトリルの際「他の指も動いてしまう」って現象が起きます。
そこで、人差し指３弦５ｆー薬指３弦７ｆはそのまま。
で、２弦６ｆに中指をセット。２弦８ｆに小指をセット。
この状態で人差し指ー薬指のトリルを３分やります。
つまり、指定以外の指は２弦にセットして、指定の指だけを動かすように矯正するトレーニングになります。
どうでしょう？
これだけで難易度がグっと高くなります。
後は同じ要領で、３分トリル・１分休憩を繰り返して合計１５分のトレーニングを行います。
中指を２弦６ｆ・薬指を２弦７ｆにセット。 人差し指（３弦５ｆ）ー小指（３弦８ｆ）でトリル。
薬指を２弦７ｆ・小指を２弦８ｆにセット。 人差し指（３弦５ｆ）ー中指（３弦６ｆ）でトリル。
中指を２弦６ｆ・薬指を２弦７ｆ・小指を２弦８ｆにセット。 人差し指（３弦５ｆ）ー開放弦でトリル。
「全然トリルが出来ない！！」って方は初級編に戻って指を高く持ち上げる事を心掛けるてトリルしてみましょう。
このやり方なら、「他の指が釣られて動いてしまう！！」って現象を防止してくれるだけでなく、４指の分離トレーニングとしても効果があります。
トリル練習 上級編。
私は、基本的な指の筋トレとしては、主に中級編で鍛えるんですが、最近タッピングのトレーニングにもトリル筋トレを取り入れています。
右手の人差し指だけで、ツンツンやる「ライトハンド」じゃなくて指板を目一杯使う「エイトフィンガー」がやりたい。
そこで、通常の左手トリルに加えて右手のトリルも加えてトレーニングしています。
左手はそのままで．．．
右手人差し指を１弦１５ｆにセットー右手薬指を１７ｆで左右同時にトリルします。
右手と左手で、筋力の差があり過ぎると中々集中して、上手く行かないんですが慣れれば効率よく指の筋トレが出来るようになります。
あとは右手も同じように 人差し指ー薬指 人差し指ー小指 人差し指ー中指 人差し指ー開放。って感じでトリルします。
タッピングに興味のある方はお試しください。
鬼トリル。６０分集中トレーニング
やってみるとよくわかるんですが、とにかく薬指が持ち上がらない。
昔、知り合いのギタリストに、薬指が凄く高く持ち上げる人がいて（超上手い）
普段どんな練習してるんスか？
って聞いてみたら、
人差し指ー薬指のトリルを３分ー１分休憩を１セットとして、１５セットやるんだ！！
これで丁度５９分のトレーニングっていう中々ドMなトレーニング。
で、これを1週間やったら次の組み合わせで、毎日１５セットを1週間やります。
組み合わせのメニューは、
第１週 人差し指ー中指 第２週 人差し指ー薬指 第３週 人差し指ー小指
第４週 中指ー薬指 第５週 中指ー小指 第６週 薬指ー小指
っていう考えられる、すべての組み合わせでトリルをやるっていう結構壮大なトレーニングメニューです。
私は昔チャレンジしましたが、途中で嫌になって辞めてしまいました！！
でも記事書いているうち、またやってみようかなって気分に．．．
なかなかハードなトレーニングですので、くれぐれも腱鞘炎に気を付けてトレーニングしてみてください。
ちなみに、私はお風呂上がりに練習するので、このトリル練習で指を痛めたって事はありません。手は十分に温めてから練習しましょう。
まとめ
色々なトリルトレーニングをご紹介しましたが、ルールはシンプルで、
- 遅くなってもかまわないので、その時に出来る最速のトリル。
- とにかく３分やりきる。
- ２音ちゃんと発音しているか気を付けて。
- とにかく毎日続ける。
これで「バッキバキ」の指筋が手に入るのではないでしょうか？
最後に腕試し。
Mr・BIGの「ロウ・ライク・スシ２」から、ポール・ギルバートのギターソロの一節なんですが、これ指筋が無いと全然弾けない。
４指全部使うので、筋トレにも最適で歪みはあまりかけずに、メトロノームに合わせて弾いてみましょう。
意外にゆっくりテンポの方がキツかったりするのが面白い所で、ゆっくりでも速いテンポでも両方弾きこなせるといい感じです。
練習のおかずにどうぞ。
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